野球をしていた少年時代、熱かった1970年代。熱狂した漫画があった。
「プレイボール」
今は亡き、ちばあきお氏の名作中の名作。今なお多くのファン(30代)から強い支持を受けているそうだ。
出会いは、友達の家で読んだ「キャプテン」だった。そのはじめの何巻かに中学生時代(墨谷二中)の谷口キャプテンが登場している。
その谷口というキャラに子供ながらあっという間に惹きこまれた。 素朴なんだけど、頑固で粘り強く、あきらめが悪い。不器用でまっすぐ。
「キャプテン」では谷口の卒業後、新キャプテンとして丸井が任命され、丸井時代の野球部の話が展開していくわけだが、谷口の高校時代(墨谷高校)を描いた「プレイボール」があると知って、飛びついた。
そして「キャプテン」よりも「プレイボール」に熱狂した。
舞台は下町で、古き良き時代のいい風が吹いていた。
今思えば、谷口やその周りの人々は、僕のその後の人生に少なからず影響を与えたのではないだろうか。
少ない小遣いで「プレイボール」を手に入れるため、杉戸駅前の古本屋、「きよじや」で1冊づつ、こつこつと買い集めた。きよじやのおやじには、
「必ず買うからほかの人には売ってははだめだよ!」
と念をおしていた。
そしてこの漫画に影響を受け、面白さを共感し、同じく「きよじや」で購入していた人物がもう一人いた。 それは幼馴染で丸井似の親友だ。
よく試合の結果で一喜一憂したり、野球盤で甲子園を想定し、墨谷二校を取り合ったりしたものだ・・・
それにしても途中で終わってしまったのが非常に残念。今でもはっきりと最終回の場面が思い浮かぶ。河川敷をランニングしてる姿が・・・
ちばあきお氏が亡くなるまで、続編の登場を期待していたのは私だけではあるまい。
「倉橋」 第8巻、ネクストバッターズサークルでバットを 振っている倉橋の首の位置おかしくない?

「松川」 ご要望にお答えして追加しました。 倉橋の後輩、松川君。ピッチャー

◆後日談 プレイボールは、それから二十数年を経て、地方のテレビ局によって、アニメ化された。DVDにもなったようである。 おそらく、同年代のテレビ局のスタッフが、同じような気持ちからこの企画を実現したことは容易に想像できる・・・
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